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3人目は誰!?卓球日本女子代表の行方

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白熱する東京オリンピック代表選考、つい先日、卓球女子シングルスの枠が決まりました!まだ発表はありませんが、規定通りなら伊藤美誠、石川佳純の2人となるでしょう。

しかしもう一つ気になるのは、団体戦の3人目メンバーです。

4年前悔しい思いをした平野美宇はもちろん、ダブルスに強いイメージのある早田ひな、丁寧に強いイメージのある佐藤瞳も候補と言えるかもしれません。

 

目次

シングルス2枠目は石川佳純

卓球女子シングルス、規定では2020年1月時点でのポイント数上位2名が代表とされています。そのため伊藤美誠の代表入りは確実でしたが、わずか135ポイント差だった石川佳純、平野美宇のどちらが最後の一枠を取るかということに注目が集まっていました。

そして12月に行われたグランドファイナルの結果次第で決まるという、ぎりぎりの混戦となったのです。

この大会前、ノースアメリカ大会で平野を破った石川がポイントで逆転したため、条件としては石川が勝って平野が負けた場合は石川、石川も平野も負けた場合は石川、石川が負けて平野が勝てば平野となりました。

グランドファイナルのくじ引きの結果、石川の相手は今年のワールドチャンピオンの劉詩雯、平野は中国の若手王芸迪となりました。

劉詩雯は本当に強く、石川は11戦全敗、一方の王芸迪は日本キラーと呼ばれ、平野とは今まで1回しか戦ったことがありません。世界ランキングでは平野より下ですが、実はこのとき、平野は王芸迪に負けていました。

そのためどちらが代表入りするかが全く分かりませんでした。

結果、石川は0-4で敗戦、平野は勝てば代表入りが確実になりましたが、1-4で敗戦、石川の代表入りが確実となったのです。

 

大魔王、伊藤美誠

一方、代表入りを早々に決めた伊藤美誠は1回戦を勝ち上がり、2回戦では日本人対決となりました。相手は佐藤瞳、実は1回戦で丁寧に勝った人物です。

丁寧はリオデジャネイロオリンピック金メダリストで、日本でもよく知られている選手です。その丁寧を破ったというのは大きな衝撃だったことでしょう。

しかしふたを開けてみれば伊藤の勝利、ストレートで勝利し、さらに水谷隼との混合ダブルスも決勝進出を決めています。

混合ダブルスで決勝進出を決めた伊藤は「やりがいがあり楽しい試合」と本当に卓球を楽しんでおり、水谷はシングルスでのオリンピック出場を逃しているため、「出場できなければ国際大会最後の試合になる可能性はいつでも秘めている、悔いのない戦いを」と意気込みを語りました。

水谷は今大会を最後に引退することを決めており、衰えも感じていると言います。伊藤との混合ダブルスで優勝を飾ることができるのか、注目です。

 

平野美宇にチャンスは?

さて、平野にオリンピックの夢はもうないのでしょうか?

一つだけ可能性が残されているとすれば、団体戦の3人目メンバーです。しかし3人目は世界ランキングの3番目というわけではありません。

石川は試合後、「平野もずっと苦しいレースをしてきた」と振り返っています。だからこそ、3人目の枠に収まるかどうかに注目が集まっているのです。

この3人目は卓球協会によって選出されます。その条件は、上位2名との相性などから判断と、なんとも曖昧。しかし端的にとらえるなら、外国人選手、特に中国選手に勝てる選手が選ばれる可能性が高いということです。

現在候補と言えるのは世界ランキング10位の平野、17位の佐藤仁美、24位の早田ひなです。

では今回シングルス出場を逃した平野はどうでしょうか。

平野はワールドカップ団体戦で石川とともにダブルスに出場、1勝2敗としています。

卓球の団体戦は1人をシングルス固定にし、残る2人は両方に出場します。また相手側も同じ選手に当たらないよう振り分けられており、相性を考えてオーダーが組まれるのです。

そのためワールドカップでダブルスに出場した平野が選ばれる可能性は大いにあると言えるでしょう。

 

福原愛の言葉

グランドファイナル終了後、オリンピック2大会連続メダリストとなった福原愛がコメントしました。

そこにはたった一言「勢いも大事だけど、経験も大事ですね…」と。

これが一体何を意味するのか。

経験値でいえば石川の方が上、勢いがあるのは4年前の悔しさをばねにここまでやってきた平野とも言えます。しかし勢いがあったのは3大会連続オリンピック出場を狙った石川も同じです。だからこそ、ノースアメリカ大会優勝もあったでしょう。

福原愛も小さなころから注目されてきた人物です。現在は結婚し、お子さんを持つママとなりましたが、卓球の試合を見る目はほかの人とは違うはずです。だからこそつぶやくことができる言葉とも言えますし、奥が深い友捉えることができるのです。

 

早田ひなにも注目

ここでもう一人注目したいのが早田ひなです。

早田ひなは世界ランキング24位と下位ですが、ダブルスの相性がいいと言われています。

一般的に卓球のダブルスは右利きと左利きで組まれると言われているのですが、伊藤、石川は右利き、早田は左利きです。

卓球のダブルスは2人の選手が球を交互に打たなければなりません。

「打ったら除ければいいじゃん」と思う方もいるでしょうが、効率よく次の攻撃に備えるためには、右利き同士だと円を描くようにぐるぐる回らなければならないことが多いため、体力の消耗が激しくなります。

一方左利きと右利きの場合は、左右から交互に出てくればチームメイトに腕などが当たる心配もありませんから、体力の消耗も最小限に抑えられると言えるでしょう。

卓球を始めたばかりの中学生、高校生のダブルスの試合を見るとよくわかりますが、勝ち残るペアは動きも効率が非常にいいのです。

早田は伊藤、平野と同い年で、女子卓球黄金世代の一人として数えられます。

両親とも卓球は経験していませんでしたが、お姉さんが卓球クラブに通っており、4歳から始めたと言います。その後中学校時代に2連覇を達成、2014年のITTFワールドツアーでは平野の記録を更新し、史上最年少で決勝に進出しました。

その後も快進撃を続け、特にダブルスでの優勝経験は非常に多いです。中でも2017年のワールドツアー・スウェーデンオープンでは伊藤と組み、世界ランク1位、2位の中国ペアを破って優勝したことがあります。2019年も伊藤と組んで優勝しており、ITTFチャレンジプラス・ポルトガルオープン3回戦では今回石川が負けた劉詩雯から勝ち星を挙げ、優勝したという記録を残しました。

長身と長い手足を生かしたフォアドライブは非常に強烈で、チキータにも力を入れていると言います。

ウィークポイントはスタミナと言われていましたが、食事を改善し克服したと言います。とはいえケガが多い選手なので、今後はケガが競技生活を大きく左右すると言えるかもしれません。

同じ左利き選手である丁寧からは「私を超えて」と激励されており、カタールオープン時には練習相手を務めたこともある選手なのです。

 

佐藤瞳はどうか

最後に紹介するのは佐藤瞳です。

佐藤が今回グランドファイナルで破った丁寧は元世界ランキング1位であり、今でも中国選手の中では非常に強い選手として認識されています。

中学校時代に優勝した佐藤は高校進学後も活躍し、2014年の韓国オープンU-21部門で優勝、11月のスウェーデンオープンでも優勝しました。さらに2016年には福原、伊藤の格上の選手に勝利、決勝で平野を破って優勝した経歴も持っています。

2017年には推薦枠による世界卓球選手権個人戦代表初選出、チャレンジシリーズのベラルーシ、タイオープンで優勝、アジア選手権にも出場しました。この時、ダブルスで銅メダルを獲得しています。

2019年からはシングルスとダブルスに出場しており、成績を伸ばしていっています。

佐藤の特徴は長いラリーです。

特に2017年のカタールオープン、決勝トーナメント、リー・ジェ戦では、1ラリー10分13秒を記録、国際卓球連盟から、卓球史上最長のラリーとなるだろうと紹介されました。

先日のグランドファイナル丁寧戦でも長いラリーを見せ、粘りのある戦いが特徴となっています。

カットマンと呼ばれるスタイルは珍しいと言われており、試合の流れを変える力を十分持っていると言えるでしょう。

 

リオデジャネイロオリンピックはどうだった?

では4年前のメンバーはどうだったのでしょうか?

リオデジャネイロオリンピックで代表となったのは福原、石川、伊藤の3人です。

女子団体は銅メダルを獲得、2大会連続のメダル獲得となりました。

また男子団体戦も銀メダル、個人でも水谷が銅メダルを獲得しています。特に水谷の銅メダル獲得シーンが記憶に鮮明に残っているという方も多いでしょう。勝利が確定した瞬間、倒れこみ、天を仰いだ姿は私たちにも感動を呼び起こしました。

当時の世界ランキングは石川4位、福原7位、伊藤9位でした。リザーブ選手として平野が同行しましたから、今回の結果は本当に悔しいことでしょう。

ちなみに2012年ロンドンオリンピックでは日本女子団体が史上初の銀メダルを獲得し、歓喜の声がわきました。代表に選ばれたのは石川、福原、そして平野早矢香の3人です。

平野早矢香は現在日本卓球協会アスリート委員会委員、解説者などを務めています。世界ランキングは最高10位を記録しました。

残りの1枠がいったい誰になるのか、そして混合ダブルスなどの代表選出の行方も気になるところです。

東京オリンピックからは新競技として混合ダブルスが行われます。

より多くの選手に活躍の場面が与えられることになりますから、誰にでも出場するチャンスはあるということですね。

男子は張本智和と丹羽孝希の代表選出が決まっています。残り1枠は経験から水谷が有力と言われていますが、吉村真晴もいますし松平健太も十分可能性があります。ですから本当に最後まで気が抜けないですよね。

決定は2020年1月6日以降とされています。注目しましょう!

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